唯くん、大丈夫?









「……かたじけない……」




トイレにかけこんでもまだフラフラする私に、唯くんが歩調を合わせて歩いてくれる。




「いや…そもそも優花に飲ませすぎた俺が悪い。」




そう言っていつのまにか買ってくれてたらしいペットボトルのお水を差し出してくれて、私はへこへこしながらそれを受け取る。



結局唯くんは家までついてきてくれるみたいだ。



…相変わらず優しいな、唯くん。

私が勝手に飲んで勝手に潰れたのに。





ノロノロ歩いてようやく私が住むアパートが見えてきた。

…なんか不思議。

唯くんとこの道を歩いてるなんて。





もし別れてなかったら


こうやって2人で、彼氏彼女として歩く未来があったのかな




…なんて


うなじにキスマークつけた人相手に妄想してどうするんだ、私…



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