唯くん、大丈夫?



「…やっぱり、忘れたくない」








背中をさすってくれていたみねくんの手が止まった。








「みねくんといたら、きっと幸せになれる…多分たくさん笑っていられる。…でも、やっぱり…っ、」







ダメだと分かっていても込み上げるものに抗えない


私は握った拳をもう片方の手に閉じ込めて、自分がブレないように決意を固める。






私は今から、優しいこの人を傷つける。

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