唯くん、大丈夫?





「…忘れたくない。失くしたくない。今でも思い出すと心を乱されて、胸が締め付けられて苦しいけど、それでも、」





目を閉じると鮮明に蘇る





「キレイで、幸せで、キラキラした日々が大事なの」





もう、止まらない

唯くんへの気持ちが溢れて止まらない





「例えそばにいなくても、唯くんがもう他の誰かを想ってても、唯くんの思い出とまだ一緒にいたい。唯くんが大事にしてくれた時間と、一緒にいたい」




私は俯くみね君に向かってまっすぐに言う。





「ごめんなさい…みねくん、ごめんなさい。私、唯くんのこと忘れたくない」





涙を拭って顔を上げて、夜空を見上げる。

全然満天じゃない星空を見上げる。





「唯くんが好き。思い出の中でもいい。唯くんと、一緒に居たい」





あの日、こんなバカな私にたくさんの愛をくれた唯くんと

まだ一緒にいたい。



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