唯くん、大丈夫?
私は思考停止して、目をシパシパさせる。
「わ、今月のamamの表紙エロ!この男の子誰?かっこいー」
後ろから女の子の声がして、私は慌てて本屋の中に入った。
「…あ、知ってるよこの人。SNSで泣き顔が綺麗すぎるってバズってた。」
「へー!」
「えっと…あ、これこれ。『ユイ』だって。」
「うわ、エモ。…てかこの人、めちゃくちゃかっこよくない?スタイルいいし、タイプかも…!amam買っちゃおうかな!?」
「この人の影響で今amam爆売れしてるらしいよ。ほら、みんな店に置いてないって嘆いてる」
「うっそ!…あ、ほんとだ、ここもあとちょっとしかないじゃん!買っちゃおう!」
女の子たちがそこに平積みになっているamamを取ってレジカウンターに急いだ。
「…」
ラスト1冊になったamamを手に取り、ドキドキしながらページをめくってみる。