唯くん、大丈夫?
「うわぁ!!…て、委員長!いつの間に?」
朝日に照らされた委員長の眼鏡が眩しい。
…ん?お胸?
唯くんは無表情で何も言わない。
「おはよー。ちょいとお邪魔しますよー。九条くん、今日は登校中の歩いてるとこ撮らせてもらうね」
「…」
委員長がまたあの大袈裟な一眼を取り出して構える。
「い、委員長!危ない…!!」
そんなことしたら眼鏡が、カメラが叩き割られ…
「…」
バシャバシャ!
「はい、目線こっちね~」
バシャバシャバシャバシャ!
…ない?
眼鏡もカメラも叩き割られない…だと!?
それどころか唯くんが言われるままにカメラ目線をしてる!?
…あ、でも唯くんめちゃくちゃ嫌そう。
嫌すぎて歩くスピードが爆速だ。
それに当たり前のようについていって「あ、いいねいいね〜」とか言いながら撮ってる委員長、相当の強者。
「なに…?何が起こってるの?パラレルワールド?」
「それもこれも、羽根村さんのおかげだよ〜!あざーす!」
ひと通り撮り終えたらしい委員長が手を合わせる。
「えっ、私!?なんでなんで!?」