今日から君の専属マネージャー
家に帰ってからも資料を読んでいたけど、頭に入ってこない。とりあえず何とかなるだろうと、明日の集合場所だけ調べておく。
__「遅刻は絶対だめだよ。
だから今日のうちに場所だけでも確認しておくこと。
場所さえわかればタクシーでも何でも使えるからね」
吉田さんはそう言っていた。
そう言われたけど、私にタクシー代を払えるお金はない。
だから確実に電車でたどり着かなければ。
「ここ、行ったことないとこだなあ」
知らない地名に、知らない駅。
スマホアプリの地図で周辺情報を確認する。
「へえ、ここ大きなショッピングモールあるんだ。あ、おしゃれなお店多いかも。
このお店前テレビで出てたとこかな? スクショしとこ」
こうして色々調べている間に、なんだか楽しくなってきた。
仕事はきっと何とかなるよね。
マネージャーンなんだから、涼ちゃんが仕事してるとこ見てるだけでいいんでしょ?
なんか楽しそう。
そして私はネットの中でサーフィンしながら、いつの間にか眠りに落ちた。