今日から君の専属マネージャー

今までだって遅刻は何度も繰り返してきた。

失敗だってたくさんしてきた。

私は何もできないと思っていた。

今まではそれでよかったのかもしれない。


__「もうまた美鈴は……、しょうがないなあ」


そう言って甘やかしてくれる両親がいた。

すぐに許してくれる友達がいた。

呆れるだけの先生がいた。

だけど、今は違う。

そう言って私を庇ってくれる大人は、あの場にはいない。

呆れて笑ってくれる友達もいない。

あそこにいたのは、私の知らない、そして私のことを知らない、大人ばかり。

吉田さんのお説教が始まってひしひしと感じる、自分の失敗の大きさ。

私の計り知れないところで、今、迷惑の輪が広がっている。

自分の失敗の大きさを、こんなに肌で感じることは初めてだ。

社会の厳しさ以前に、自分の愚かさを身にしみて感じた。

いや、前からそれは感じてたけど、こんなに落ち込むのは初めてだ。

< 17 / 136 >

この作品をシェア

pagetop