イジワルな君に、ラブレターを。
*2*
純太に告白したいと思ってから、1週間が経った。
〜♪〜♪
「はい?」
スマホの着信音が鳴り、私は電話に出る。
『もしもし、若葉?』
電話の相手は、純太だった。
『おはよう。若葉、今日もちゃんと起きれたんだ?』
「もちろん」
『俺が何度声かけても、なかなか起きなかったあの若葉が……すげぇわ』
純太が私をかばって、担任の先生に反省文を書くように言われたあの日以来。
純太に二度とあんな迷惑をかけてはいけないと思った私は心を入れ替え、遅刻しないようにと朝は自分で起きるようになった。
だから、私が朝自分で起きるようになって5日が経つ頃には、純太は私の部屋に来なくなった。
その代わりに、私がちゃんと起きているかを確認するためなのか、こうして毎朝電話してくれるようになったんだ。
「ふふん。私もね、やればできるんだから」
『ほんとだな。えらいぞー、若葉チャン』
「何それ、純太。棒読みだしっ!」
『ははっ。じゃあ、いつものとこでな?』