ずっと探していた人は
「加恋~!!!」

クリスマスイブ当日。

徹の家で行われるパーティーに行く準備をしていたところ、階下からお母さんに声を掛けられる。

「なにー??」

私は自分の部屋から聞き返すと、「涼くんから荷物届いたわよ~」と嬉しそうなお母さんの声が聞こえた。

「なに、これ?」

「さあ、自分で開けなさいよ」

私より箱の中身にワクワクしているお母さんを横に、私はそっと段ボールをあけた。

「わ、すごい!!」

そこには、女の子に大人気のブランドのバッグとアクセサリー、そして化粧道具が入っていた。

「ちょっと、加恋!!」

決して安くはない、むしろ女子高生にとっては高すぎるブランドの品物が段ボール箱の中にはたくさん詰まっていて、私以上に後ろから段ボールを覗き込んだお母さんが驚いた。

私は驚いているお母さんをよそに、同封されていたメッセージカードらしきものを開ける。

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