ずっと探していた人は
「わあ、すごい!!」
「綺麗~!」
徹が連れてきてくれたのは、屋台から少し離れた場所にある、建物の屋上だった。
「徹、今日は入っていいの?」
眺めに満足した様子の徹は、おう!と空を見ながら答える。
「今日だけは特別に、入らせてくれるって」
「そうなんだ! ここに来るの久しぶりだなあ」
「それ以前に、ここどこなの? 本当に入って大丈夫なの?」
由夢を含め3人は、きょろきょろと周りを見渡した。
「俺のじいちゃんの会社の屋上」
徹がさらっと答えると、みんな驚いたように声を上げた。
私は小さいころに何度か入らせてもらったことがあるけれど、ここから見る花火は本当に格別だ。
まわりにこのビルより高い建物が無いから、花火が建物にさえぎられることなく、綺麗に見える。
「楽しみだなあ」
そう呟いた私に、徹は微笑んだ。
バーン!!
屋上のベンチで一列に座って花火の打ち上げを待っていた私たちの元へ、花火の始まりを知らせるかのように大きな音が届き、同時に空に大きくてカラフルな花が舞った。
「綺麗~!」
「大きい!!」
花火に吸い込まれるかのように、柵の方へみんなが寄っていく。
けれど私ははしゃぐよりも、この感動の瞬間をしっかりと目に焼き付けておきたくて、かき氷を片手にじっと座って空を眺めた。
「大きいね」
もう数十発はあがっただろうか。
はしゃぎ続ける3人を置いて、大橋くんがベンチに戻ってきた。
「綺麗~!」
徹が連れてきてくれたのは、屋台から少し離れた場所にある、建物の屋上だった。
「徹、今日は入っていいの?」
眺めに満足した様子の徹は、おう!と空を見ながら答える。
「今日だけは特別に、入らせてくれるって」
「そうなんだ! ここに来るの久しぶりだなあ」
「それ以前に、ここどこなの? 本当に入って大丈夫なの?」
由夢を含め3人は、きょろきょろと周りを見渡した。
「俺のじいちゃんの会社の屋上」
徹がさらっと答えると、みんな驚いたように声を上げた。
私は小さいころに何度か入らせてもらったことがあるけれど、ここから見る花火は本当に格別だ。
まわりにこのビルより高い建物が無いから、花火が建物にさえぎられることなく、綺麗に見える。
「楽しみだなあ」
そう呟いた私に、徹は微笑んだ。
バーン!!
屋上のベンチで一列に座って花火の打ち上げを待っていた私たちの元へ、花火の始まりを知らせるかのように大きな音が届き、同時に空に大きくてカラフルな花が舞った。
「綺麗~!」
「大きい!!」
花火に吸い込まれるかのように、柵の方へみんなが寄っていく。
けれど私ははしゃぐよりも、この感動の瞬間をしっかりと目に焼き付けておきたくて、かき氷を片手にじっと座って空を眺めた。
「大きいね」
もう数十発はあがっただろうか。
はしゃぎ続ける3人を置いて、大橋くんがベンチに戻ってきた。