ずっと探していた人は
「どういうこと?」
小走りで由夢に追いつくと、由夢はニタ~ッと笑いながら言う。
「大橋くん、かっこよかったよ」
「だから、どういうこと?」
「え、だからね」
由夢は「どうしよう、思い出すとにやけるなあ」と笑う。
「ちょっと、教えてよ」
もったいぶる由夢をつつく。
すると由夢は、えーっとね、と前置きをしてから話し始める。
「昨日、加恋が教室を飛び出した後に、大橋くんが先輩たちに言い返したの。『これ以上滝川さんに嫌がらせするのはやめてください。滝川さんをいじめるなら、代わりに僕に嫌がらせしてください』って」
「うそ、そんなこと言ってくれたの??」
あの大橋くんが?優しくて穏やかで、決して人には言い返したりしないような、あの大橋くんが?
小走りで由夢に追いつくと、由夢はニタ~ッと笑いながら言う。
「大橋くん、かっこよかったよ」
「だから、どういうこと?」
「え、だからね」
由夢は「どうしよう、思い出すとにやけるなあ」と笑う。
「ちょっと、教えてよ」
もったいぶる由夢をつつく。
すると由夢は、えーっとね、と前置きをしてから話し始める。
「昨日、加恋が教室を飛び出した後に、大橋くんが先輩たちに言い返したの。『これ以上滝川さんに嫌がらせするのはやめてください。滝川さんをいじめるなら、代わりに僕に嫌がらせしてください』って」
「うそ、そんなこと言ってくれたの??」
あの大橋くんが?優しくて穏やかで、決して人には言い返したりしないような、あの大橋くんが?