ずっと探していた人は
前までならきっとこの変化を手放しで喜んでいた。
けれど正直今はー……なんとも思わなかった。
涼くんに冷めたわけじゃないと思う。別れたいってわけじゃないし。
涼くんは初恋だし、初彼だし、これからも付き合っていければいいなとは思うけれど……きっとこの涼くんの心配性は「今だけだろうな」って思うから。
きっとまたすぐに仕事に熱中して、置いてきぼりにされるんだろうなって思ってしまう。
「なんか最近、こんな話ばっかりしてるよな」
ごめん、と苦笑する涼くんに首を振る。
「帰ろうか」
「うん」
涼くんが差し出した手を、いつも通り握る。
けれどその手は、いつもと違って、すごく冷たかった。
けれど正直今はー……なんとも思わなかった。
涼くんに冷めたわけじゃないと思う。別れたいってわけじゃないし。
涼くんは初恋だし、初彼だし、これからも付き合っていければいいなとは思うけれど……きっとこの涼くんの心配性は「今だけだろうな」って思うから。
きっとまたすぐに仕事に熱中して、置いてきぼりにされるんだろうなって思ってしまう。
「なんか最近、こんな話ばっかりしてるよな」
ごめん、と苦笑する涼くんに首を振る。
「帰ろうか」
「うん」
涼くんが差し出した手を、いつも通り握る。
けれどその手は、いつもと違って、すごく冷たかった。