LOVEHATE~御曹司社長と黒い子作り婚~
今夜も私が先にバスルームを使わせてもらう。
ベッドに入り、寝ようかと思うけど、
今日会った晴君の事を思い出すと、なかなか寝付けなかった。
今度こそ、本当に幻滅されただろうし、深く傷付けた。
暫くすると、いつものように綾知さんも寝室へと入って来た。
だけど、ベッドに寝転ばず、ベッドに腰を下ろし、私を見ている。
それに、視線を感じて落ち着かない。
「寝ないの?
明日も仕事なんでしょ?」
明日の土曜日、綾知さんは出勤らしい。
「今日、本当に友達だったの?」
それがとっさで、
言葉に詰まる。
「なんでまたそんな事訊くの?」
焦りながらも、そうなんとか言葉を返せた。
だけど、絶対にバレている。
多分、本当は最初からそれが嘘だと気付いていたのかもしれない。
「なんとなく。
ただ、今日会ったっていうその高校の友達は、千花が妊娠して中絶したって知っているのかな?って」
私を見下ろすその目は、冷たくて。
その冷たさに、背筋がゾクリとする。