LOVEHATE~御曹司社長と黒い子作り婚~

新しい家庭教師の先生は女性で、とてもそれに安心した。


そして、生理が来ないまま月日が過ぎ。


授業中、私は不正出血を起こして倒れた。

その後、私は救急車で運ばれたらしい。


目覚めた大学病院の病室。


側に母親が居た。


「千花、妊娠してたって。
一体、誰の子なの?!」

そう問い詰めるように訊かれるけど、
この人は、きっと相手が誰か分かっている様な気がした。


「いつも仕事ばかりで、私の事放ったらかしなのに。
こんな時だけ、母親みたいな事言うんだ…」


この人は、気付いて、助けてくれなかった。


同じマンションの部屋で、私が谷原先生に何度も犯されていたのに、この人は助けてくれなかった。


きっと、妊娠したのも、同意の上の行為だとか、思っているのかもしれない。


「中途半端に、母親ぶらないで」


「千花…」


母親は、もうそれ以上は何も言わなかった。


この事だけじゃなくて、それ以降私に何も訊いて来なくなった。


元々、私と母親には、少し遠慮や距離があったのだけど、この事で、特にそれが酷くなった。


実の母と娘なのに、お互いに言いたい事もハッキリと言えなくなった。

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