ほんとに?
「それでも私は…類くんが大好きなのに……!?」



話してるのに!

強引に塞がれた唇。



「…ふっぅ」



な,長い…

そもそも,なんで。



「類,くん……ちょっと苦し…ふぁ!?」



まるで開くのを待っていたかのように,開いたからには逃がさないとでも言うように,侵入してきた“なにか”。

それは熱をもって動き回る……類くんの意思一つで。



「っんぅ…はっ」

「……百音,だいじょうぶ?」

「だいじょば,ない。急に,なにするの」



本当に。

まだ,話してたのに。



「今のは,俺絶対謝らないから……でも,泣かせたのは,不安にさせたのは,ごめん」

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