窓の中のラブストーリー
少女の両親は、忙しい仕事らしく、あまり病室に姿を見せることはありませんでした。

痛々しい少女を見ているのが辛いという気持ちも分かる様な気もしましたが、私には理解できないものでございました。

それでも少女は、そんなことを気にもしていない調子で、いつも世話役のおばさんと色んな話をして明るく過ごしておりました。


実際のところ、少女が来てからと言うもの、この部屋には、ひっきりなしに入院患者達や、看護師さんたちがやって来ておりましたので、寂しいと思う暇はなかったかも知れません。
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