敏腕パイロットのドSな溺愛~離婚するはずが、エリート副操縦士は最愛妻を甘く包んで離さない~
その後、JP航空は羽田空港内で胴体着陸事故と機長の急病の件について、緊急の記者会見を開き、謝罪した。

今後、同機種のフライトの運航はすべてキャンセルするという。

機長は急性膵炎を患っていたようだ。すぐに病院で輸血投与を行い、集中治療中だが、命には別状がないそうだった。

翌日には、メインギアが出なかった機体を製造した会社の社長が国土交通省の航空局を訪れ、お詫びの言葉を述べた。原因については早急に調査し、再発防止に努めるという。国の調査には総力を挙げてバックアップし、信頼回復できるよう誠心誠意取り組むと口にした。

終始冷静さを失わず、たったひとりの負傷者も出さず生還を遂げた大地さんは、航空業界の英雄になった。

連日、世界中のテレビやネットで取り上げられ、週刊誌などの表紙も飾っている。

『日本のイケメンパイロットが奇跡の胴体着陸で乗客乗員二百三十八名の尊い命を救う』

『完璧な胴体着陸、成功させたのはまさかのイケメン副操縦士。JP航空の御曹司か』

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