敏腕パイロットのドSな溺愛~離婚するはずが、エリート副操縦士は最愛妻を甘く包んで離さない~
私と大地先輩が結婚? 本当に?

思わず自分の頬をつねってしまう。

「いたっ」

「俺の好きな顔を痛めつけるな」

大地先輩は私の手に手を重ねた。

大きな手にすっぽりと包まれて、パニックに陥りそうになる。

嘘……大地先輩が私に触っている。

「プロポーズの返事は?」

「イエスしかありません」

再会して数時間、私は迷わず彼との結婚を決めた。

私にとってこれ以上の幸せはない。

「じゃあ、ここに入るのは結婚してからだな」

大地先輩はすんなりラブホテルの前を通り過ぎた。

お互いにたくさんお酒を飲んで判断力が鈍っているのに、人生においてものすごい選択をしてしまった。

恋人の期間も一切ないままだ。

それでも私は後悔しないだろう。

大地先輩のお嫁さんになりたい。

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