敏腕パイロットのドSな溺愛~離婚するはずが、エリート副操縦士は最愛妻を甘く包んで離さない~
大地さんのお母さまが予約を入れてくれたのは、おしゃれで優雅な雰囲気のレストランだった。

本格的なイタリア料理にフレンチのエスプリを取り入れ、シェフの技巧を凝らしたメニューが人気のようだ。

大地さんは仕事で少し遅れるらしく、私とお義母さまのふたりで先に食事を始めておくことになっている。

一番にレストランに到着した私は、レセプションの前でそわそわしながらお義母さまが来るのを待つ。

「あなたがちえりさんかしら?」

淑やかな声がして顔を向けると、すぐそばで品のある女性が微笑んでいた。

グレージュカラーのパンツスーツ姿で、艶やかな黒髪はハーフアップにしている。

まばゆい輝きを放つダイヤのピアスとネックレスに負けないくらいのオーラと美貌で、一目で大地さんのお母さまだとわかった。

大地さんはお母さま似だったんだ! と早速高揚する。

「はじめまして。ちえりと申します。ご挨拶が遅くなり、大変申し訳ございません」

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