敏腕パイロットのドSな溺愛~離婚するはずが、エリート副操縦士は最愛妻を甘く包んで離さない~
出会って一年も経たないうちに彼がいきなり転校し、私の前からいなくなってしまってからも彼以外に興味を持てなかった。
「大地先輩以上の人ってこの世にいないと思う」
「ちえり、十四年も彼と会っていないのに、まだそんなに好きとかすごいよね。思い出を美化しすぎてると思うんだけど。それに彼は今三十一歳でしょ? 下手するとブクブク太ってたり、ツルッツルにハゲてたりするんじゃない?」
「たとえ太っててもハゲててもいいの」
たしかに最初は王子さまみたいな容姿に惹かれたけれど、大地先輩の魅力はそれだけじゃない。
それに美化できるほどの思い出もなかった。彼はちょっとひねくれていて意地悪で、Sっぽい性格だったし、品のよい唇が紡ぐ言葉はいつもぶっきらぼうだった。
でもそんなのは関係ないくらい好きなのだ。
「大地先輩への私の愛はめちゃくちゃ重いの」
言い切ると、杏はちょっと引いていた。
普通の人には理解できない域に達していると、自分でもわかっている。
大地先輩とは共通の知り合いもいないし、二度と会えないだろうと思っていても、彼を好きな気持ちは少しも変わらないのだ。
「大地先輩以上の人ってこの世にいないと思う」
「ちえり、十四年も彼と会っていないのに、まだそんなに好きとかすごいよね。思い出を美化しすぎてると思うんだけど。それに彼は今三十一歳でしょ? 下手するとブクブク太ってたり、ツルッツルにハゲてたりするんじゃない?」
「たとえ太っててもハゲててもいいの」
たしかに最初は王子さまみたいな容姿に惹かれたけれど、大地先輩の魅力はそれだけじゃない。
それに美化できるほどの思い出もなかった。彼はちょっとひねくれていて意地悪で、Sっぽい性格だったし、品のよい唇が紡ぐ言葉はいつもぶっきらぼうだった。
でもそんなのは関係ないくらい好きなのだ。
「大地先輩への私の愛はめちゃくちゃ重いの」
言い切ると、杏はちょっと引いていた。
普通の人には理解できない域に達していると、自分でもわかっている。
大地先輩とは共通の知り合いもいないし、二度と会えないだろうと思っていても、彼を好きな気持ちは少しも変わらないのだ。