敏腕パイロットのドＳな溺愛～離婚するはずが、エリート副操縦士は最愛妻を甘く包んで離さない～
「わっ、お義母さま、すみません、失礼いたしますっ」

有無を言わせずレストランを連れ出されてしまう。

お義母さまは気まずそうな顔でなにも言わなかったけれど大丈夫だろうか。

とにかくあとで謝罪のメッセージを送っておかなければいけない。

強引な大地さんを見上げると、なぜか口もとがほころんでいる気がして眉をひそめる。

お義母さまと食事もしないどころか、席に着こうともしなかったから、憮然としていると思ったのに、むしろ上機嫌？

「おまえは俺と別れられねえよ」

出し抜けに言われ、その場に立ち止まる。

「私が大地さんを好きすぎるからですか？」

以前、そのようなことを言われたのを思い出す。

「俺がおまえを離さないから」

尊大な表情で私を見据える彼に、心が囚われた。

やっぱり大地さんは私を利用して結婚したのではない。

きちんと彼の愛情を感じた。

もしかすると、私が考えているよりもずっと、彼は私を好きでいてくれているのかもしれない。

「なあ、次は俺が操縦する飛行機に乗らないか？」

「えっ」

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