この景色を、君と何度も見たかった。
〜キーンコーンカーンコーン〜

またチャイムが鳴る。

「はい、授業を始めます。」

「教科書 15ページを開いて〜」

「問題1解いといてください。 先生、職員室に忘れ物したから待ってて」

そう言って先生は教室から出た。

私、数学本当に苦手なんだよなぁ…

あ、雛璃分かるかな、、

こっち見ろーー……、、。

少し前の席にいる雛璃をじっと見つめてたら雛璃もこっちを見た。

《これ、わかる??》

ジェスチャーで雛璃に伝えると雛璃はすぐに
《私も分からない》 とジェスチャーを返してくれる。
雛璃はなんでも分かってくれる。

こんな毎日がずっと続いたら良いのにな。

授業中そんな事を思いながら外を見ている。

窓の外は、夕晴れの空が広がっている。

今日1日も、もうすぐ終わる。早いな。


こんな毎日がずっとずっと続く。
そう思っていた。
< 10 / 83 >

この作品をシェア

pagetop