この景色を、君と何度も見たかった。
〜キーンコーンカーンコーン〜

数学の授業が始まった。

先生は忘れ物をしたらしく、問題を僕達に出して教室を出ていった。

僕は数学が得意だけど郁磨も僕と同じくらい数学が得意だ。

前の席いる郁磨が声をかけてくる。

「お前、この問題わかるか?分からないなら教えてやろうか??笑笑」

またこれだ。郁磨はいつもすぐ問題をといて僕に教えようとする。

これは小学校の時から変わらない。

自慢げな彼を見て僕は悔しかった。
だから負けないように勉強した。

「いや、解けたよ。郁磨遅いな笑」

「お前うぜー、小学校の頃は何回も解き方を教えてやったのになぁ〜〜笑」

「何年前のことだよ笑 忘れたー」

「出たでた、都合いいなぁぁぁ」

数学の授業はいつもこんな感じだ。

それが僕達にとっての青春かもしれない。
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