オフィスラブは突然に〜鬼部長は溺愛中〜
「柚ちゃんに悪いことしたなぁ〜」

「私達からも謝罪したいわ」

「きっと柚は望まないよ。それよりも、今度連れてくるから、会ってくれ」

「こちらからお願いしたいわ。今まで女性の話も出たことがないから心配してたのよ。そんな響がこんなに必死になるんだもの。きっと素敵な女性なのね。うちは女の子がいないから、私は凄く楽しみよ」

「そうだな。誉も響もいい年して全く浮いた話もないし、心配してたんだ。母さん嬉しいな」

「じゃあ、今回の事はきっちり話をつけてくれよ。警察に届け出たいくらいなんだから」

「ああ。教授にはしっかり言っとく」

 響の父親は大学病院の教授で、高梨とは科が違うが歳も近く仲良くしているのだが、まさか友人の娘がここまでするとは、未だに信じられない思いだ。

 この件に関しては、翌日に父親が高梨教授に抗議し、謝罪された。娘は、ずっと誉が好きで、自分が断られるなんて微塵も思ってなかったらしい。何もかも思い通りになってきた人生の挫折をすべて柚のせいにしてしまった。今後は教授が責任をもって柚に近づかないように監視する事で終わった。

 会社には柚と響の関係が一部の人間にバレてしまったが…


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