オフィスラブは突然に〜鬼部長は溺愛中〜
 リビングには、何人掛けかと思う程の大きなダイニングテーブルにソファーが置かれている。

 ソファーに座っていたダンディな男性が立ち上がる。

「響の父です。よく来てくれたね」

「初めまして。観月柚です」

「改めて響の母の京子よ。柚ちゃんって呼んでもいいかしら?」

「もちろんです。私はお母様でいいですか?」

「何だか堅苦しいわね。京ちゃんは?」

「ええっ⁉️」「お袋!」

「何よ」

「何考えてるんだ。恥ずかしい」

「だって〜男ばかりで娘が出来るの嬉しいんだもの」

「あのっ。京子さんとお呼びしてもいいですか?」

「嬉しい!」

 父親はにこにこと見守り、母親が賑やかで話に聞いた通りだ。優しい二人に歓迎されているのが伝わってくる。

「そういえば柚さん。高梨の娘が迷惑を掛けてすまなかったね」

「本当に。柚ちゃんゴメンナサイね」

「ホント柚ちゃんすまない」

 両親と誉に謝られ恐縮する。

「大丈夫です。ご心配お掛けしました」



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