オフィスラブは突然に〜鬼部長は溺愛中〜

「それはもちろん、観月に一言掛けてだよな？そもそもする気がない仕事を何で引き受けた⁉️」

　椎名部長からは、怒りのオーラが出ている。

「だって、羽田さんが困ってたから…」

「引き受けたなら何でしなかったんだ？」

「観月先輩のための仕事なんで何で私がしなくちゃいけないんですか？」

「お前、本気で言ってるのか？」

　腹の底からの怒りの声に、高木が泣き出した。

「「…」」椎名も柚も呆れて声も出ない。

「あの〜」その時、パーテーションの所から羽田が顔を出した。

「なんだ？」

「俺が高木さんに頼んだばかりに、こんな事になって…申し訳ないです」羽田も頭を下げる。

　羽田が自分のために頭を下げてくれていると勘違いした高木が泣きながら言い訳をする。

「羽田さんは悪くないんです。観月先輩が自分でしたら良かったのに〜」とまだ泣きながら柚のせいにしている。

「「「…」」」三人は何を言っても通じない高木をどうしたらいいの持て余す。

「羽田、責任持って午後の会議までに仕上げてくれ」

「はい」