オフィスラブは突然に〜鬼部長は溺愛中〜
 待合室に戻ると響が心配そうな顔で待っていた。

「どうだった?」

「えっと、今から胃カメラの検査をするそうです」

「そうか」

「かなりお待たせする事になると思いますが…」

「構わない」

「そうですか…そういえば、誉先生、響さんのお兄さんなんですね」

「はあ?誉先生だぁ⁉️」素っ頓狂な声を出す。

「響さん、ここ病院です。声大きい」

「ああ…すまない。で?誉先生って…」

「そう呼ぶように言われました。響さんと違ってチャラいえ、なんていうか…」

「あいつは昔からチャラチャラしてる。よく医者になれたよな。医者じゃなかったら、ホストにむいてるんじゃないか?」

「プッ、確かに」柚は思わず笑う。

 響は、柚の笑顔に胸がドキドキする。改めて柚が好きだと実感する。柚の噂の彼氏が兄で本当に良かった。






< 46 / 148 >

この作品をシェア

pagetop