オフィスラブは突然に〜鬼部長は溺愛中〜
「じゃあ、楓くんは柚と同じ歳ということか…」

「はあ。双子ですから…何でですか?」

「電話で話しただけだが、かなりしっかりした印象だったから」

「そうですね。楓は昔からしっかりしてます。地元から離れてこっちで生活してるのも、楓が一緒だから許してもらえたので…」

「楓くんと仲良くなるのが一番だな」響はひとり言を呟く。

「え?」

「いや、なんでもない。こっちの話だ」

 柚の住むマンションに着き、響を待たせ荷物を用意する。朝起きた時の驚きのまま、話がどんどん進み、響のペースに流されるしかない柚。でも、なぜか会社での響と違い安心できる。楓以外の男性で安心できるのは初めてで、戸惑いはあるが嫌ではない。この気持ちは何なのか?

 この時の柚にはまだ全くわからなかった。






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