オフィスラブは突然に〜鬼部長は溺愛中〜
 響のマンションに戻った。荷物を置きここで気づく。

「柚、昨日から何も食べてないからお腹空いただろう?」

「そういえば…」

「すまない。朝、病院に連れて行く事ばかり考えててすっかり忘れてた」

「響さんはいつもどうしてるんですか?」

「いつも…適当だ」

「えっ?」

「平日は寝に帰るだけの事が多いから、コンビニで買ってくるか下のスーパーで惣菜を買ってくるかだな。とりあえず、下のカフェで食べないか?」

「わぁ〜一度行ってみたかったんです。なかなか機会がなくて」

「じゃあ、行こう」

 ふたりは、響の部屋を出てカフェに向かう。柚は、もうカフェで頭がいっぱいなのか、にこにこ嬉しそうだ。その柚を見ている響まで優しい顔になる。

 休日の遅めのランチでも混み合う店内。ただ、会社の人はいないようで安心する。

 柚は、たっぷりのクラムチャウダーがメインのスープランチセットを、響はパスタランチセットを頼んだ。



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