オフィスラブは突然に〜鬼部長は溺愛中〜
 食べ終えたふたりは、カフェを出て隣にあるスーパーに向かう。カフェでのお支払いも響がサッとすましてしまった。

「ごちそうさまでした。私がお礼しなきゃいけないのに」

「お礼は料理を作ってくれるんだろ?」

「そうですけど…」

「じゃあ、ひとつお願いが…」

「なんですか?私に出来る事なら…」

「手を繋いでいいか?」

「えっ⁉️」予想外の言葉に大きな声が出てしまう。

「嫌か?」

「嫌、ではないですが、恥ずかしい」

 柚の返事を聞いた瞬間、手をとり繋ぐ。柚は恥ずかしさで顔が真っ赤だ。

「可愛い…」

 長身の響と小さい柚。ふたりの身長差は30cm以上ある。周りから見たら、微笑ましいカップル。

 スーパーでは、片手でカートを押す響と手を繋いだまま食材を選ぶ柚。

「響さん、何食べたいですか?」

「お昼はパスタだったから、ご飯が食べたい」

「炊飯器は?」

「ある。米はないから買わないとな」

「ご飯のおかず…肉じゃが、生姜焼き、お魚…何がいいかなぁ〜」と呟きながらメニューを考える。




 




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