オフィスラブは突然に〜鬼部長は溺愛中〜
「すまない。寝過ぎたようだ」

「響さんは働き過ぎだよ。疲れは取れましたか?」

「ああ。スッキリした。それより、いい匂いがする」

「あとは生姜焼きを焼くだけですよ。もう焼いていい?一応お風呂も沸かしといたけど…」

「じゃあ、さっと入ってきていいか?ゆっくり食べたいから」

「うん。どうぞ」

 響がお風呂に入るのを見送り、柚はふと思う。会社での椎名部長と全く違う響に戸惑いもあるが、最初の緊張が嘘のように馴染んでいる。そして居心地がいい。男性で楓以外では、初めての感覚だ。昨日までは、鬼部長のイメージだった。

 本当は、面倒見がよく優しい響のギャップにやられている。間違いなく響に惹かれている自分がいる。


 お風呂から上がった響は、とんでもなく色っぽかった。ドキドキが止まらない。赤面して動きがぎこちなくなってしまう。

「柚どうした?顔赤いぞ」

「響さんがとんでもなく色っぽくて…」

「色っぽい?服ちゃんと着てるぞ?」

「雰囲気がです」

「しゃべり方が戻ってる」

「だって〜」

「男として意識してくれてるって事だよな?」





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