オフィスラブは突然に〜鬼部長は溺愛中〜
 食後に柚がキッチンでコーヒーを入れている。響と楓はソファーに移動した。

「響さんどこに住んでるんですか?」

「うちの社の前のマンション」

「マジか!スゲー」

「そうか?」

「じゃあ、会社帰りに柚が寄る事も増えるだろうなぁ〜」

「ダメか?」

「そうじゃないんです。俺の仕事が時間が不規則で泊まりの事も多いから、助かるなぁと。やっぱり一人だと心配で。無自覚だし。だから柚の会社から徒歩圏内のオートロックのマンションにしたんです。俺一人だったら、きっと会社近くの安いマンションに住んでたと思います」

「本当に妹思いなんだな」

「まあ、双子なんで通じ合うものもあって。柚が倒れる前の日に、会社まで迎えに行ったのも、ここ最近妙な胸騒ぎがしてたのもあったんで…」

「予感が的中かぁ…」

「で?どうなんです?元凶は…」

「ああそれが、今日本当にたまたまなんだけど、処分出来る証拠を掴んだ」 

「マジか!」

「ああ。二、三日で決着がつくはずだ」

 その言葉通り、翌日から一気に解決へ向け動き出したのだった。



< 77 / 148 >

この作品をシェア

pagetop