オフィスラブは突然に〜鬼部長は溺愛中〜
「柚は、可愛い小悪魔ちゃんだな」

「な、なにを…」真っ赤になる。先週までの部長との距離感からは考えられない。

「送って行きたいんだが、まだまだ仕事が山積みでな。いっそ、うちに帰っててくれると安心なんだが…」完全に彼氏の顔だ。

「大丈夫ですよ」

「くれぐれも気をつけて帰るんだぞ」

「はい」

 誰もいない社内の休憩室でのひとときの幸せな時間。柚にとっては一日のモヤモヤが解消され、響は残りの仕事が頑張れる大事な時間。

「お疲れ様でした。無理しないで下さいね」

「ああ」

 響は、休憩室を出ていく柚の後ろ姿を見送る。

 休憩室から出た柚の足取りは軽い。大好きな夜景を見ながら、響と会話出来て一日のモヤモヤが解消された。明日からも頑張れそうだ。

 



 
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