オフィスラブは突然に〜鬼部長は溺愛中〜
　少し並んで案内されたカウンター席に仲良く座る。

「柚は何にする？」

「私は、ネギラーメンと半チャーハン」

「プッ、相変わらずよく食べるな」

「ウルサイ。楓は決まったの？」

「ああ、すみません。ネギラーメン２つと半チャーハン２つ」

「楓、一緒で良かったの？」

　周りで見ていた人達は、可愛いカップルの会話に微笑ましく思う。ラーメン屋には似つかわしくないカップルだが、本人達は全く何とも思っていない。

　ラーメンが運ばれて来るまでに、長い髪を一つに纏める柚。些細な事だが、店員やその場にいた男性達は感心する。明らかにラーメンを食べるには邪魔になる長い髪を当たり前のように纏めたのだ。

「お待たせしました」

「「いただきます」」

　柚は周りを気にする事なく豪快に食べ始めた。

「美味しい〜」満面の笑顔だ。

　先程から店内の男性を虜にしている柚は全くの無自覚だ。楓は、気づいているがいつもの事だと気にしない。

　美味しいラーメンを堪能し「ごちそうさまでした！」とレジで笑顔で言葉にした柚は、お支払いをした楓と共に店を出た。





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