殺し屋と呼ばれた女と溺愛KING
「にゃー…。」
ずっと鏡とにらめっこしていると…まおが足元に来た。
「…ごめんな、まお。」
あたしはその場に座り込み、まおの頭を撫でる。
今回の仕事は…長くなるかもしれない。
その間…他の仕事が入ると助かるんだけどなぁ…。
まおを抱いて、スマホを開くけど…他の依頼連絡は来ていなかった。
「…学校行くか。」
あたしは、着替えてウィッグ・カラコンを付けて、100%のオレンジジュースの紙パックを片手に家を出た。
「ん~…。」
教室に入ると、龍王の奴等はいなかった。
自分の席に座って、オレンジジュースを飲みながらスマホをいじる。
…”あの人”の連絡先しか入っていないスマホを。
ボーっとしていると、いつの間にか担任が来ていて、HRをしていた。
…気付かなかった。
ただ、龍王の奴等は来ていなかった。
「またあいつらは遅刻か!…全く。今日も問題起こすなよ~」
そう言って出て行った担任。