殺し屋と呼ばれた女と溺愛KING
余計なことを考えていると…足音がした。
足音は5つ。
きっと…あいつらだ。
ーギィィ
案の定、屋上へやってきたのは、龍王の奴等だった。
「あ!夜くーん!!!ここにいたんだ!」
すぐさまあたしに気付いた元永春が声を上げて近付いてくる。
「…夜。お前に色々と聞きたいことがある。」
神崎蓮斗は屋上のドアを閉めるなり聞いてくる。
…聞きたいこと、ねぇ。
どうせ…調べたけど何も出なかったから、でしょうね。
あたしの情報は…”あの人”管理だ。
「お前のこと調べさせてもらった。…何も出ない、なぜだ?」
「……。」
そもそも出なかったのか。
そりゃそうか…。
この名前、偽名だしなぁ。
チラッと奴等を見ると、全員であたしをジッと見ている。
「…自分で考えた方が早いんじゃないか。」
痺れを切らしたあたしは口を開く。