たぶんもう愛せない
ハンバーガーショップでてりやきバーガーを頬張る。
「美味しい」

ハンバーガーも久しぶりだ。
高級料理もたまにはいいけど、私はやっぱりこういうのが性に合う。


頼んでいたボールペンを取りに行きそのあとはスポーツ用品店に寄ってテニスラケットや練習用のジャージなどを購入した。

一旦家に帰って着替えてから今日と明日の献立のためスーパーに行こうと思っていたら門の所で弥生と鉢合わせになった。

「あら、奈緒さん。ラケット?」

「はい、屋内型のテニススクールが駅前にできたので入会してみようかと思って」

「ふ〜ん、曜日とか決まっているの?」

「まだ、何も決まってなくて」

「そう、色々と教えてね。良さそうなら私も通いたいかも」

なんだかうれしそう。
私がいない時に家に来る気なんだろうか?
海には注意されていたのに。

「そうだ、明日の夜だけど同窓会で遅くなるのよ、だから匠さんの分だけお願いね」

「はい」

「じゃあね」

明日のためにエステにいくね、楽しそう、でも私も楽しませてもらう。
最近では私が先にベッドに入っていると、必ず「おやすみ」と言って髪を触る。
その時、腕を海の首に絡ませると海はそのまま体勢を変えると唇を重ねてくる。
今夜もたっぷり所有印をつけておこう。
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