レールアウト~婚約者に裏切られて彼の弟(生徒)にせまられます~番外編追加
「ちょっと、待っててくださいねー!本題入ってきますね!」
彼女が襖を開けて何かを取り出して、何かの準備をはじめていく。
その時、上着のポケットに入ったスマホがブーと鳴るから、咄嗟に振動を止めて画面に目を落とした。
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(黒田 太央)
志保ちゃんまた泊まりに来てねー♡
もしかして、奈都と一緒にいたりする?
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太央からのメッセージだ。
けど、何で奈都さんと一緒にいる事を知ってるのだろう。疑問に思いながらもポケットの中に入れたまま画面をタップする。
「これが、消毒用液体の原液なんです!」
テーブルの上にドンと置かれた白い容器。
その隣に、小さな注射器、ビニール手袋も一緒に並べて。目をキラキラと輝かせてさせ、まるで夢見る少女のように口調を弾ませた。
「これを注射針で点滴の管に入れるだけだから簡単ですよ!」
「……簡単?って、どういう事でしょうか?」
言われるがまま、彼女についてきてしまったけど。まだ頭の中は訳が分からないまま、整理が出来ない。
「第3類医薬品だから、今の時代ネットで手に入るんですよね!便利ですよねぇ」
「あの……、何のためにこんな物を?」