レールアウト~婚約者に裏切られて彼の弟(生徒)にせまられます~番外編追加
「太央、あなたはちゃんと学校に行きなさい」
「えー、毎日行ってるよー」
会話の間にキスを何度も落とされて、この子の冷たい唇の体温が伝わってくる。
「遅刻、早退だらけじゃない?」
「えー、だって。志保ちゃんのいない学校なんてつまんないんだもーん」
「しょうがないでしょう?それに、太央……キスし過ぎよ。もう、やめなさい」
「や、だ、もっとしたい。学校で会えない分、いっぱいするー」
唇だけでなく頬や鼻先、目蓋に額にまで口付けてくるから、くすぐったくてもどかしい気持ちになってくる。
「それにさー、俺が志保ちゃんにキスしちゃ駄目な理由あんの?だってもう、志保ちゃん学校の先生じゃないじゃん。婚約者もいないでしょ?なんも問題ないじゃーん」
「問題は……あるじゃない」
「えー、何ー?」
「あなたが未成年なことよ」
と言えば、すぐ目の前にいる太央の瞳が大きく見開かれて、続けて大きな声で笑われた。
私は大真面目で話しているのに。
「何言ってんの?俺ら愛し合ってエッチしちゃったじゃん。今さら過ぎるからー」
「あ、愛ぃ?違うでしょう!あれは、あれは、あなたが最後のお願いって言うから仕方なく……」
「心も身体も満たされてー、最高に気持ちよかったんでしょー?」
ニヤーっと勝ち誇ったように太央が口元を緩ませて、ベッドの上に押し倒された。