レールアウト~婚約者に裏切られて彼の弟(生徒)にせまられます~番外編追加



「太央、あなた言葉と行動が合ってない」

「んー?だってさぁ」

「なぁに?どうしたの?」

「勝手に2人きりとかさー、何もなくてもムカつくしー」



「心配しなくても、太央が私を必要としてくれるなら、一生、ずっとあなたと一緒にいるわ」


私の上で四つ這いになる太央が、口をポカンと開けたままて目を見開いている。

制服姿のその背中に手を回すと、バランスを崩した太央が覆い被さるように倒れてきた。



「志保ちゃん!本当の本当のほんとーに?」


頬を赤らめて、声を弾ませて、その瞳を輝かせる。まるで、新しい何かが始まったかのように。



「ええ、本当よ」

「ほんとー?ずっとずっとずっとだよ?嘘じゃない?」

「嘘じゃないわ」

「えー、えー、めっちゃ嬉しい!心臓エグられた!ヤバすぎるーー!!」


あまりの太央の喜びように見てるこっちまで恥ずかしくなって、熱も心拍数も上がっていくのが分かる。

いつの間に、こんなに大切になっていたのだろうか。



「志保ちゃんが泣いて嫌がって暴れても、絶対もう離さないからねー。あー、録音しとけばよかった!もう1回言ってー」

「何よ、それ……」

「志保ちゃんっ、めちゃくちゃ大好きー!」






< 178 / 219 >

この作品をシェア

pagetop