レールアウト~婚約者に裏切られて彼の弟(生徒)にせまられます~番外編追加



チュッ、チュッと音を立てて。目が合えば、額をコツンとくっつけて再び口付けた。

今度は唇全体を舐めるように一周して、下唇に吸い付いてから中に侵入してくる。
人の舌を捉えては絡めて離さなくて、甘噛みをして私が息を漏らすと、今度は自身の親指を口に突っ込んできた。



「……んっ?んん…な、んで指…?」

「んー。俺の指しゃぶる志保ちゃんの顔エッロ」

「……ええ?」

「もっと、舐めてよー。これで夜いけるしー」


人差し指も舐めさせられて、指先に感じるねっとりとした舌の感触がリアルに伝わってきて。チュパッと水音が部屋に響き渡ると同時に、太央の頬が紅潮していくのが分かる。

反対の手でシャツのボタンを上から3つ外されて、あからさまに下着が露になった。
頭を胸元に擦りつけて、この子が甘い息を吐くからもどかしい気持ちになっていくのに。




「……んー、安心して。これ以上はしないから。うん、しない。おしまいー」


自分に言い聞かせるように、太央がにっこりと顔を上げた。




「別に、もう少ししても大丈夫よ」

「俺が無理なのー。志保ちゃんには分からないよね。途中でやめる俺の気持ちなんてさー」


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