レールアウト~婚約者に裏切られて彼の弟(生徒)にせまられます~番外編追加
「ふー、さっぱりー。志保ちゃんもシャワー浴びたら?昨日、お風呂入ってないじゃん?」
太央がバスタオルを肩にかけて、シャワールームから出てきた。
仕方なく成央さんの為に用意していたスウェットを貸すも、この子には少し大きかったようで不恰好だ。
「浴びない」
「何で?汚いじゃん」
「あなたが帰ってから浴びる」
「なにそれ?俺のこと男として見てくれてんのー」
にたーと笑って手を伸ばしてくる太央の手をピシャリと振り払う。
「違います」
「つまんないのー」
なんて言葉とともに舌打ちが聞こえたけど、聞こえないふりをした。
2人で遅い朝食を食べて、仕方なく成央さんの為に用意していた歯ブラシを出してあげた。
「えー、志保ちゃん寝ちゃうの?」
「私は具合が悪くて休んだの。だから横になるの。あなたは勝手にテレビでもネットでも見て自由にしてていいから」
「えー、1人で?」
「お好きにどうぞ」
「ふーん。じゃぁ、看病してあげるー」
私が再びベッド上に横になると、この子がすかさず一緒に寝転がる。