レールアウト~婚約者に裏切られて彼の弟(生徒)にせまられます~番外編追加
「おー、流石に太央くんもびっくりしちゃった?ふふふ、志保さんに何か不都合なことがないかって興信所つけてたの!」
「えー?興信所って、志保ちゃんを調べてたってこと?」
「そう!成央くんと志保さんの結婚が本格的に決まってから、ずっと、ずーーっとよ!」
感情の高ぶりを隠せないかのよう、彼女の口調はどんどん早くなっていく。
「やっとよ?やっと、見つけたの。志保さんの弱みを!この写真、成央くんに見られたくないですよね?」
「奈都、やり過ぎだよー」
「ふふ、さすがですね!やりますね。まさか成央くんの弟に手を出すなんて、しかも教え子なんですよね?」
「ここ病院だってば……」
「高校教師と生徒だなんて。うわー、禁断ですよね、燃えますよねぇ。これって、学校へ送ったらどうなるんでしょうねぇ?」
飽きれ気味に力ない声を出す太央に対し、彼女の台詞は留まることを知らなくて。
瞳はギラギラと明るく輝きを増し、まるで天にも昇りそうな勢いだ。
「それだけはやめてよー。志保ちゃんクビになっちゃう。可哀想だよー」
「だーかーら、それは志保さん次第!」