【完結】旦那には好きな人がいるらしいので私は身を引いて離婚します。
「確かにそれは俺じゃないよ、ほらここ、俺ここにホクロないから別人だよ」
「え、……本当だ」
写真をよくよく観察すると、写真の中に写る旦那らしき人物には無いはずのホクロがあった。
「私、……ごめんなさい」
人違いだと認識した瞬間、旦那に対しての罪悪感に押しつぶされそうになった。
「いや、誤解が解けたのならいいんだよ」
旦那は顔を覆う私を優しく包み込んだ。
「池上さん、なんでこんなこと……」
残った疑問は、秘書の池上さんがどうしてこんなことをしたのか。
「そのことなんだけど、直接聞いた方が早いと思う」
「え、そんなことして大丈夫なの?」