真・T☆LOVE 〜滅亡の時〜
武道館での死闘の次の夜、鬼島と分かれた後、ラブはテラへと戻った。
「ただいまぁ~。はぁ~ぁ・・・今夜は結構イイところだったのよ。アイ」
「それは残念なことです。せっかくですが、私としては、ヤクザという職業はあまりオススメしません。スーパースターがヤクザの姐御(あねご)というのは、世論がどう受け止めるか・・・」
「アイ、飛躍しすぎだって!何を勝手に想像膨らませてるのよ。最近ちょっと変じゃない?」
「・・・」(アイ)
AIは世界中のシステムへ侵入できるマザーコンピュータであり、ラブの頭脳とも繋がっている。
黙るアイの回線に、マネージャーのメイが割り込む。
「アイ、私のカメラ、誰か触った?監視モニターチェックしてみて。フィルムが無くなってるのよ。おっかしいなぁ」
「メイ様それは…」
すかさず、世界最高頭脳のヴェロニカが口を挟む。
「カメラでしたら、今日の昼間に、「現像を頼まれた」と言って、男性が取りに参りました。今時あんな旧式のフィルムを扱える人は少ないので、お願いしましたが・・・」
「はぁ?頼んだ覚えはないけど。まぁ・・・いっか、世の中には親切な人がいるってことね」
「メイったら、お母さんの形見のカメラでしょ!ちゃんとしておかないと」
ラブがつっこむ。
「はいはい。それよりラブ、あなたの声でぶっこわれちゃった私の部屋は、まだ直んないかしら」
メイの部屋は、デビル・ストーンとラブの「声」で爆破されたのであった。
「人聞きの悪いことを!だいたいあなたが、ちゃんとジャケットをクリーニングに出しておけばあんなことには・・・」
「はいはい、それぐらいにいたしましょう。愛しの殿方がお待ちかねですわよ」
ハイヒールの靴音を優雅に鳴らしながら、ヴェロニカが進む。
ラブ(とアイ)が、ティークを見る。
「何だ? わ・・・💦私か?」
「俺だと思うか殿方?」
T2がニヤっと笑う。
「私か💧ちょっと待て・・・」
近づくヴェロニカに、クールガイが一歩下がった。