真・T☆LOVE 〜滅亡の時〜
~スタジオ~
騒々しい中で、着々と準備が進んでいる。
本番5分前。
センターテーブルに座るメインキャスター、山本。
実のところ、山本の所属するテレビ局は、経営がかなり低迷していた。
そこへ、今回の空前絶後のスクープが舞い込んだのである。
世界は、まだこれから始まる今世紀最大のスクープを知らない。
相手は、世界の顔と言ってもいい、トーイ・ラブ。
もし、ラブに否定をされれば、全世界を敵に回す危険な賭けである。
写真の信憑性は、綿密に数名の専門家によって分析済みであった。
そして、キャスターには、いわく付の、山本リサを抜擢したのである。
ラブとの電話の後、山本は、自らその役目をおった。
そして、同時に、ラブへの出演交渉を条件に申し出たのである。
「逃げない」と言ったラブが、この申し出を受けることは分かっていた。
~控え室~
「ラブ、本当に全てをお話しになられるのでございますか?」
あの後、アイから全ての事実を知らされたメイは、そのまま地下の部屋から出なかった。
そこで、今は、引きこもったメイの代わりに、ヴェロニカが付き添っている。
「ヴェロニカ、心配してくれてありがとう。事実が知られてしまった以上、私は、人々にウソはつけない。ついちゃいけないの」
ヴェロニカは、シッカリとした口調で話すラブに、何か吹っ切れたものを感じた。
「じつはね、私は、今まで自分のことを隠していることが、一番の苦痛だったの。私は、この星の人々を心から愛して、信じてる。命をかけて守りたいと思ってるの。だから、絶対に裏切っちゃいけない」
「ラブ・・・」
「もし・・・。もしも、人々が私の真実を受け入れられず、私に危険を感じるのであれば、私はそんな命いらない。危険な存在ならば、ここにいるべきじゃない。私は、私の愛する人々に、この運命を任せるわ」
凛と澄んだ、晴れ晴れとした目であった。
「分かりました。あなたの大切にしているものを、私もいっしょに確かめさせていただきますわ」
ゆっくり、深くうなづきあう二人。
「本番入ります。準備よろしくお願いします」
スタジオが緊張に包まれた。
騒々しい中で、着々と準備が進んでいる。
本番5分前。
センターテーブルに座るメインキャスター、山本。
実のところ、山本の所属するテレビ局は、経営がかなり低迷していた。
そこへ、今回の空前絶後のスクープが舞い込んだのである。
世界は、まだこれから始まる今世紀最大のスクープを知らない。
相手は、世界の顔と言ってもいい、トーイ・ラブ。
もし、ラブに否定をされれば、全世界を敵に回す危険な賭けである。
写真の信憑性は、綿密に数名の専門家によって分析済みであった。
そして、キャスターには、いわく付の、山本リサを抜擢したのである。
ラブとの電話の後、山本は、自らその役目をおった。
そして、同時に、ラブへの出演交渉を条件に申し出たのである。
「逃げない」と言ったラブが、この申し出を受けることは分かっていた。
~控え室~
「ラブ、本当に全てをお話しになられるのでございますか?」
あの後、アイから全ての事実を知らされたメイは、そのまま地下の部屋から出なかった。
そこで、今は、引きこもったメイの代わりに、ヴェロニカが付き添っている。
「ヴェロニカ、心配してくれてありがとう。事実が知られてしまった以上、私は、人々にウソはつけない。ついちゃいけないの」
ヴェロニカは、シッカリとした口調で話すラブに、何か吹っ切れたものを感じた。
「じつはね、私は、今まで自分のことを隠していることが、一番の苦痛だったの。私は、この星の人々を心から愛して、信じてる。命をかけて守りたいと思ってるの。だから、絶対に裏切っちゃいけない」
「ラブ・・・」
「もし・・・。もしも、人々が私の真実を受け入れられず、私に危険を感じるのであれば、私はそんな命いらない。危険な存在ならば、ここにいるべきじゃない。私は、私の愛する人々に、この運命を任せるわ」
凛と澄んだ、晴れ晴れとした目であった。
「分かりました。あなたの大切にしているものを、私もいっしょに確かめさせていただきますわ」
ゆっくり、深くうなづきあう二人。
「本番入ります。準備よろしくお願いします」
スタジオが緊張に包まれた。