真・T☆LOVE 〜滅亡の時〜
伝説の暗殺者リュウ・ワンジン。

「フフッ」

さっきまで曲がっていた背筋を伸ばし、余裕の顔で笑う。

(防弾か!)

「この老いぼれ野郎が❗️」

「鬼島龍平・・・か。女に溺れて命を落とすとは、哀れなものよ。愛した女に見られながら・・・死ね」

「鬼島さん、逃げて❗️」

ラブの体がリュウへと跳ぶ。

「バシュ❗️」

「グッ❗️」

弾丸は、空中でラブの脚を貫ぬいた。

「ドサッ!」

ラブの体がフロアに落ちる。


「ラブ⁉️…うォォォォー🔥」

鬼島が叫びながら突進する。

「ガガガガガガッ❗️」

機銃が吼え、鮮血が飛び散る。

それでも、彼の勢いは止まらなかった。
鬼島の体が、リュウに激突する。

「ドガッ❗️」

抱き合ったまま床に落ちる二人。

「バシュ!バシュ!バシュ!」

押さえこまれたまま、リュウが鬼島の体へ銃を撃ち込む。

「クソ…ジジィ🔥続きは地獄でやろうぜ❗️」

その瞬間、腰から引き抜いた鬼島の短刀が、老人のコメカミに突き刺さっていた。


「き・・・鬼島さん」

ラブが、這って鬼島へ近づく。

「クッソー❗️❗️」

力を振り絞って、鬼島の体を抱き起こすラブ。

「鬼島!鬼島ッ❗️・・・鬼島ァー❗️」

何度叫んでも、もう彼の瞳に、ラブが映ることはなかった。


「バカ・・・私のためなんかに死んじゃダメだよ・・・こんなになって・・・お願い、死なないで・・・お願い・・・」

(ラブ・・・借りは返したぜ)

ラブの頭の中に、鬼島の声が聞こえた。

「鬼島っ!・・・そんなの、そんなのどうでもイイッ❗️・・・そんなの・・・バカヤロー・・・鬼島ァー❗️」

悲しい叫びが響いた。



救援が駆けつけても、ラブは鬼島の頭を胸に抱いたまま、暫くその場を動かなかった。
< 148 / 188 >

この作品をシェア

pagetop