真・T☆LOVE 〜滅亡の時〜
ヴェロニカ誘拐の三日後、ロシアとの境界線で、アメリカ海軍の潜水艦が、突然消息を絶った。

そして、調査に向かった自衛隊の巡視船も、姿を消したのである。

その直後、バーン大統領の元へ、HEAVENからの犯行声明が届いた。

メッセージは、『人類の滅亡』であった。




~ロシア・ヴァロン遺跡~

カイザル博士と作業員が、あわただしく動き回る。

「博士、起動の準備はまだか?」

副官のミゲルが苛立ち気に問う。

「彼女のおかげで、この壁に刻まれた絵文字の謎は解読できた。本当に、これを起動させるのか?」

「その為に、お前は生かされてることを忘れるな。さぁ、さっさと始めろ」

ミゲルの言葉に、冗談はない。

「分かった・・・。起動を始めるが後のことは、保障できんぞ」

博士が、オペレーションパネルを操作する。

たくさんの図形が刻まれた壁に、光が走り始める。

「ヴォーン!」

遺跡のあちこちから、異様な音が鳴り響き、次第に共鳴を始めた。


「す・・・すごいエネルギーだ」

計器類が狂った様に、異常な反応を示す。
尚も、そのパワーは上昇を続ける。

「このままじゃ、我々のシステムがもたない!中止を❗️」

博士が叫ぶ。

「かまわん、そのまま続けろ」


いつの間にか入って来ていた「将軍」が、笑みを浮かべる。

「将軍、いよいよですね」

ミゲルが振り向いた瞬間。


「ヅババーン💥💥」

制御装置が、激しく火を噴く。

「ドーンッ💥」

大きな爆発音と共に、制御ルームは闇となった。
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