真・T☆LOVE 〜滅亡の時〜
「愚かなラルフよ、我々人間の最も強い武器が何か、知らんようじゃな」

「何っ❓」

「それは、『命』じゃよ。このわしの魂を思い知れ❗️」

「おじいちゃん!ダメーッ❗️」


空母ライオネルが、ゆっくり要塞のシールドに…突き刺さっていく。

弾薬を全て捨て去り、ゆっくりと進む鉄の塊りには、兵器としての強さはない。

侵食されながらも、確実にシールドの中へと入って行く。

乗員は全員下ろし、アボット隊長のみであった。


「大統領!長くはもたん。わしの艦を撃ってくれ!早く❗️』

「ダメよ!そんな・・・」

「ラブ、最後にわしにも、人類のために、いや・・・お前のために何かさせておくれ」

艦が耐え切れずに悲鳴を上げる。

「大統領、早くせんか❗️」

バーン大統領が、苦しい声で告げる。

「アボット隊長。私はあなたを一生誇りに思います。ラブ、すまない。許せ❗️」


艦隊から、一斉にミサイルが発射された。

「ラブ、お前は笑顔が一番じゃ。愛しておるぞ。お前の幸せを祈る・・・」



「ドドドーン💥💥💥」

全弾がライオネルを直撃した。

「おじいちゃんっ❗️」

涙でラブが叫ぶ中、世界最大の空母ライオネルが、最後の命を燃やす。
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