真・T☆LOVE 〜滅亡の時〜
~ナスカ・ペレ遺跡~


レムは、二人のすぐそこまで迫っていた。
足の激痛も、もうどうでもよかった。

小田は、少し前から呼吸を止めていた。

冷たくなったばかりの小田の体を、抱き締めるメイ。

そして、安らかな顔で眠る唇に、キスをした。

「楓《かえで》さん・・・怒らないでね。私もこの人が好きなの。あなたと会うまでの間は、一緒にいさせてね」

孤独だった孤児院時代。

ぐれて喧嘩ばかりの少女。

ラブと出会った運命の日。

ラブと生きた数年間。

そして、母との再会。

いろいろな想い出が、胸の中にあたたかく思い出された。


「ラブ・・・もう一度、あなたの笑顔が見たかった・・・。お母さん。今から・・・帰るね」



その数秒後、ナスカの大地に、光の矢が降り立ち、全てのものが、消えた。





~ヴァロンの要塞~

沈み込んでいる余裕はなかった。

アイの声が無常に響く。

「T2、ヴェロニカ様、あと5分後に、次のビームが発射されてしまいます。何とか阻止してください」


ラブの体をそっと横たえ、急いで制御パネルに向かう。

「何とかって言ってもなぁ・・・」

HEAVENの作った制御プログラムを必死で探るT2。

「あと、3分です」

「急かすなって❗️」

何とか、入り口に辿り着いた。

「問題は、これだ・・・」

パネルに、解除コードの入力画面が現れた。
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